材料

【タイヤ】なぜ黒い?【材料的な理由?】

ゴムには色のバリエーション、豊富にありますよね。
例えばカラフルな風船、良くみます。

同じゴムなのに、車のタイヤは黒しか見ません
なぜでしょうか?
カラフルなタイヤは作れないのでしょうか。

以前「チコちゃんに叱られる(NHK)」でも
同じ質問がありました。
『タイヤは黒いもの』決めつけていると、
叱られます。一緒に勉強しましょう。

けけ博士
けけ博士
研究歴13年、材料科学の専門家として、
わかりやすく解説します。
それでは、よろしくお願いします。

昔のタイヤは白かった

もともとのゴムの色は白です。
天然ゴムと呼ばれる樹液です。


それを使ったタイヤも白でした。
ただ、強度が弱くて、すぐにやぶれてしまいました。

強度を出すために黒?

車は命を乗せて走ります
時速100kmの速さにも耐えなくてはいけません。
簡単に変形してしまったら、困ります。

そこで、強度を出すための補強剤として、
カーボンブラックという粉末が混ぜ込まれるようになりました。
このカーボンブラックが黒いのです。

道路の凹凸で発生する衝撃をやわらげるゴムの特徴
1トン、2トンという車両の重さを支えるカーボンブラックの補強性
タイヤはこれら2つの良いとこ取り、ハイブリッド材料なのです。

タイヤの重さの約3割がカーボンブラックです。
私達の生活に欠かせない材料です。

カーボンブラックってなに?

作り方

油やガスを、酸素がたくさんあるところで燃やすと、
二酸化炭素になってしまいますよね。

油やガスを、酸素がないところで燃やすと、
カーボンブラックというススができます。

引用元: 東海カーボン㈱HPより

用途

カーボンブラックはタイヤの補強剤以外にも、
・塗料、新聞などのインキ、墨汁などの顔料
・黒いゴムやプラスチックの着色料
・化粧品のマスカラやアイライナー
に使われています。

カタチ

見た目は黒い粉末です。

これを拡大してみると、数ナノメートルの鎖状の粒からできています。
これは、1ミリの100万分の1の大きさです。

機能

タイヤの強度、削れにくさ、ブレーキ性能、燃費向上
貢献しています。

ゴムとカーボンブラックは仲良しで、
ぴったりくっつきます。

なので、カーボンブラックを均質に混ぜ込んだゴムでは、
ゴムが変形するときに、ゴムとカーボンブラックの吸着
カーボンブラックの特殊な鎖形状による抵抗により、
強度が発揮されます。

ここまでのまとめ

タイヤが黒い理由を、材料の観点から解説しました。
カーボンブラックを入れることで、強度向上
カーボンブラックを入れると、黒く着色
という仕組みでした。

しかし、現在の材料科学では、
カーボンブラックを使うよりも高い性能を、
カーボンブラックを使わずに実現できます。

カラフルなタイヤは作れるのです。
なら、なぜわざわざカーボンブラックを使って、
黒色だけのタイヤを製造・販売
するのでしょうか?

少し長くなりましたので、
明日の記事で解説しようと思います。

最後までご覧いただき、
ありがとうございました。

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