「月はいつも同じ側を地球に向けてる」
知っていましたか?
まずはこのGIFをご覧ください。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/wax-and-wane.gif)
・月は満ち欠けています
・月は地球の周りをまわっています(公転)
・月自身もまわっています(自転)
なのに、月はいつも同じ面を地球に向けています。
この記事では『なぜ月はいつも同じ側を地球に向けているか』
月の重心位置に注目して、図を使ってわかりやすく解説します。
昨日は『月がなぜ地球に落ちてこないか』解説しました。
月シリーズの第2段です。宜しくお願いします。
自転と公転の周期が一緒?
小学生のときに最初に受けた説明がコレです。
「月が地球のまわりを1回転するときに、
月は自分も1回転するので、
月はいつも同じ面を地球に向けています」
..まあ、そりゃそうでしょう、、。
でも、その理由が知りたいんです!わたしたちは!
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/rotation.png)
月が地球のまわりを1周(公転)するのに27.3日かかって、
月が1回転(自転)するのも27.3日だから、
ウサギの面がちょうど一周して..
と言われても、なんで両方、同じ周期なのか、
誰も教えてくれませんでした。
どっちかがちょっとでもズレたら、
いつかはウラが見えるわけですから。
何か理由があるはず。
なので、おとなになってから調べましたので、
記事にします。
月のオモテとウラ
地球からは月の裏側は見えません。
初めて月の裏側を見たのは、
1959年ソビエト連邦の月探査機です。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/back-side-of-the-moon-1.jpg)
月のウラの見た目は、オモテとだいぶ違います。
オモテには黒い部分がたくさんあるのに、
ウラはほとんど白で、黒い部分が少ないです。
黒い部分を月の海と言います。
もちろん水があるわけではなく、
この黒い色は鉄の色で、
黒い部分の石は白い部分の石より重たいです。
月のオモテ側(地球から見えてる面)は、
ウラ側(地球から見えない面)より重たいのです。
つまり、重心が地球側にかたよっています。
いつも重い側を地球に向けている
ダルマの場合
ダルマの重心位置は、真ん中より下です。
なので、少し傾くと、
重心位置をなるべく低くするように回転します。
重心を地球に近付けると言えます。
物理を習った人は、
「位置エネルギーを下げて安定する」
と思ってOKです。
(力のモーメントを思い出すとなおgood)
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/daruma.png)
月の場合
月の場合も同じです。
前回の記事で『月が地球に落ち続けている話』をしました。
月もダルマと同じように、
重心位置 = 重い側 = 海がたくさんあるオモテ面
を地球に向けるように回転しています。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/rabbit-1024x484.png)
「いつも地球に同じ面を向けてる」
↑理由: 月の自転周期と公転周期がいっしょ
↑理由: 月の重心方向がいつも地球を向いてる
だいぶ良い感じですよね。
じゃあなんで月の重心位置がズレてるんでしょう?
コレもわかったんですけど、
少し長くなりましたので、今日はここまでです。
始めは『物理』の話でしたが、
だんだん『地学』の話になりましたね。
まとめ
月シリーズとして、昨日の記事『月がなぜ地球に落ちてこないか』に引き続き、
「月はなぜいつも同じ面を地球に向けているか」
=「なぜ地球から月の裏側が見れないか」解説しました。
月には重さに分布があって、
重い側(海が多い面)を地球に向けていることを、
ダルマを例に出して、図を使って説明しました。
最初に貼った『月の満ち欠け』gif動画を見ていただいても、
ちょっと振動して、裏側が一部が見えています。
(人間の顔でいったら、耳くらいの位置まで見えています)
本当はもう少し複雑な現象なのでしょうが、
今日はひとまずここまで、紹介しました。
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最後までご覧いただき、
ありがとうございました。