・ホッキョクグマはなぜ大きい
・なぜ寒いところでも生きていける
・なぜ白い?シロクマとは別?
・毛は透明?
ホッキョクグマに関する疑問と、
その回答をまとめました。
それでは宜しくお願いします。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/polar-bears-1024x683.jpg)
気温と動物の大きさ
『同じ動物なら寒いところに棲む仲間の方が大きい』
この法則を『ベルクマンの法則』と言います。
クマを例に見てみましょう。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/013bf7af326edb8b5d617abc37f4fa46.png)
寒いところに棲んでいる仲間ほど大きくなっています。
大きい方が、カラダから熱が出ていくのを抑えるのに有利です。
詳しくはコチラの記事に書きました。
なぜ大きい方が有利
大きくなったら、空気に触れる部分も大きくなるので、
寒さを感じやすくなるのでは?
と思う人もいると思います。
たしかにカラダが大きくなると、
奪われてしまう熱も大きくなります。
しかし、それ以上に、蓄えておける熱が多くなります。
簡単な図で考えてみましょう。
高さが1のとき、表面積は6、体積は1です。
高さが2のとき、表面積は24、体積は8です。
身長が2倍になると、体積は8倍になっているのに、
表面積は4倍にしかなっていません。
8倍も熱を溜められるのに、4倍しか熱を奪われない。
つまり、体温を維持しやすいことがわかります。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/44a5fd9a28a95a74016a29420b082fdc.png)
これが、大きい動物が寒いところで効率よく熱を保てるヒミツです。
詳しくはコチラに書きました。
ホッキョクグマの体毛
ホッキョクグマの体毛は1本1本がストローのように空洞で、透明性があります。
この空洞のある体毛は、一度蓄えた熱を逃がしません。
また透明なので、太陽光が透過して、皮膚によく届きます。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/b78707b5e43399648215d546c9f32343.png)
また、ホッキョクグマの皮膚は黒です。
なので太陽光で効率よく暖まり、体温を上げます。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/013bf7af326edb8b5d617abc37f4fa46-1024x682.jpg)
一度あたたまった体温は、
ビニールハウスのような体毛で簡単には逃がしません。
皮下脂肪を多く蓄えていることも重要です。
毛の長さも、他の地域に棲む動物より長いことが、
見てとれます。
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詳しくはコチラに書きました。
シロクマとは違う?
ホッキョクグマがシロクマと呼ばれることもありますが、
ホッキョクグマの皮膚が黒いことは上で説明しました。
他にシロクマと呼ばれるクマを2つ紹介します。
スピリット・ベア (精霊のクマ)
北アメリアに棲むクロクマです。
10頭に1頭の割合で体毛が白くなります。
アルビノとは違うので、
眼や鼻、口は黒いことが確認できます。
アルビノのクマ
色素(メラニン)が欠乏する生まれつきの遺伝子疾患
がある個体をアルビノと呼ばれます。
皮膚や体毛、眼の色が薄くなります。
アルビノのクマは体毛だけでなく、
眼や鼻、口の色素が薄いことも確認できます。
ホッキョクグマともスピリット・ベアとも
見た目が違うことがわかります。
ホッキョクグマ、スピリット・ベア、アルビノのクマ、
体毛の色は似ていても、皮膚の色は違うことがわかりました。
![](https://kekelab.com/wp-content/uploads/2021/09/comparison-1.png)
(中) スピリット・ベア (引用元: discoverwildlife.com)
(右) アルビノのクマ (引用元: flickr.com)
詳しくはコチラに書きました。
まとめ
ホッキョクグマに関する疑問、
簡単な回答をまとめました。
ホッキョクグマっておもしろいですよね。
・なんで南極にはいない?
・ホッキョクグマって絶滅危惧種?
このあたりを調べても勉強になります。
閲覧数が伸びてきたら、
またまとめてみたいと思います。
自然淘汰や進化についてはこの入門書が読みやすくて学びが多いです。
おすすめの教養本のひとつです。
Twitter(@kekehakase)をやっています。
今後も有益な情報を発信していきますので、
フォローしていただけたら嬉しいです。
最後までご覧いただき、
ありがとうございました。