セミ、夏の風物詩。いや、騒音でしょうか。
鳴くのはオスだけ。メスを呼ぶ大合唱。
(..ということは、耳、聞こえてるんですね)
夏が終わりに近づくにつれ、“ひっくり返っているセミ”を良く見ます。
横を通ると急に暴れるとき、ありますよね。
通称「セミ爆弾」。あれは死んだふりなのでしょうか。
ここではセミの最期についてまとめます。これを知れば、
間違えてセミ爆弾をホウキで掃いて暴れられることが無くなります。
それでは宜しくお願いします。
【なぜ仰向けで死ぬ?】セミの最期
セミがひっくり返って最期を迎える理由は2つあります。
[理由①] 昆虫は死期が近いと脚が硬直して曲がるから (生物的理由)
弱ってくると脚が曲がってくる → 樹に上手く掴まれずに落ちる →
地面を上手く掴んで体を支えることができなくなる → 仰向けになる。
[理由②] 昆虫は重心の位置が高いから (物理的理由)
昆虫は体の大きさの割に脚が細い → 重心位置が高い →
ひっくり返りやすい → ひっくり返ると簡単には元の体勢に戻れない。

昆虫の脚はいつも頑張っている状態です。
寿命が近くなって脚の力が弱くなり、樹などから落っこちると、
重心が高いため、仰向けに倒れてしまいます。
あれ、テントウムシの語源って「転倒」から来てる!?
と思ったら「天道虫」。お天道様に向かって飛んでいくことから、
太陽神の使いの虫、という考えに由来しているそうです。
(文化財虫菌害研究所HPより)
【死んだふり?】セミファイナル
もちろん死んだふりをしているわけではありません。
寿命が近いと、脚の力が弱まってひっくり返ってしまうわけですが、
まだ羽の力でジリジリと動くことがあります。
死んでいるのか、まだ動く可能性があるのか、
判断基準としてこのツイートの図解が秀逸です。
英語で準決勝をsemi-finalということにかけて、
セミの最期がセミファイナルと呼ばれることがあります。
(セミの死についてさんざん書いてきてなんですが、)
ずいぶんブラックなジョークですよね!
寿命が近付くと脚の筋肉が曲がってくると前節の[理由①]で書きましたが、
ひっくり返っていても、脚がまだ完全に曲がりきっていないときは生きている。
脚が完全に曲がりきっているときには死んでいる。
ホウキで掃くときなど、この見極めは重要になってきますね。
まとめ
この記事では、
・セミが仰向けで死ぬ理由
・セミの最期の見極め方
についてまとめました。
昆虫は重心位置が高くてひっくり返りやすいこと、
また死期が近いと脚の筋肉が硬直して曲がってくることがポイントでした。
セミは地上に出てから1ヶ月ほどで死ぬので、
儚い人生の象徴として語られること、ありますよね。
でも地上に出てからが楽しいと思うのは、人間のエゴのように思います。
セミは幼虫として地中では3-17年も生きる、寿命の長い昆虫ですから。
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