天気

【太陽】本当は何色?【白?赤?橙?黄色?】

「太陽の色は?」
日本人なら『赤』と答えそうですが、
海外では白・黄色・オレンジと答える国が多いようです。
本当は何色なのでしょうか。

①太陽光はどんな光?→見える光は七色
②太陽光が空気にあたるとどうなる?→紫は散乱されやすい
これらを鍵として、考えてみたいと思います。

それではよろしくお願いします。

太陽光はどんな光?

太陽光には赤外線、可視光線、紫外線が混ざっています。
このうち、眼に見える光は可視光で、七色あります。
<波長が長い> 赤→橙→黄→緑→青→藍→紫 <波長が短い>

「せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し」と覚えたりします。

これら可視光が全部あわさると白色になります。
つまり、宇宙で太陽をみると白色にみえます。

では大気を通って、地表からみると、
太陽は何色にみえるのでしょうか。

地球から見える太陽は少し黄色?

太陽光が空気にあたると、一部が散乱されます。
波長が短い光ほど、空気にぶつかって、散乱されやすいです。

波長が長い<赤>ほど、空気にぶつからなくて直進性が良い(通り抜けられる)。
波長が短い<青>ほど、空気にぶつかってしまって、散らばりやすい、
と覚えてもらって構いません。

一番波長が短い『紫』は、もっとも散乱されやすいです。
大気の影響で、空の高いところで飛び散ってしまいます。
なので、地表に届くころには紫は半分くらいの強さになっています。

太陽光の色(=波長)ごとの、光の強さを描いたグラフ。大気圏外(大気に入る前)と海水面(大気を通過して地表に届いたとき)の2パターン。引用元: climatechangenet.com

可視光のうち、七色すべて地表まで届いてはいますが、
紫だけカクっと下がっているのがわかります。

これによって、地表では太陽は、白ですが、
すこし黄色寄り、オレンジ寄り
に見える、というのが通説です。

日の出・夕方: 赤

夕方になって陽が傾いてくると
太陽の光が、空気を通過する距離が長くなります。

すると、昼間は波長の短い『紫』ばかり散乱されていましたが、
傾くたびに藍・青・緑・黄も散乱されるようになります。
最後にオレンジや赤の光だけ届くので、
夕方の太陽は赤みがかって見えます。
日没だけでなく、明け方も同じです。

まとめ

太陽が『少し黄色味がかった白色』をしている理由を解説しました。
そういう意味では太陽を『黄色』で描く西洋人は、写実性があるのかも知れません。
というか、日中の太陽はどうみても赤ではないので、
日本人の感性が独特なのかも知れません。
これには、日本人は国旗(日の丸)の赤をイメージする色彩感覚や、
『明るい』ことを示す『あか』(=赤)という言語感覚から来るという説があります。

最後まで読んでいただき有難うございました。
くれぐれも太陽を直接みないように、気をつけてください。
ではまた。

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