風が吹くと、暑いときは涼く感じたり、
寒いときはより寒く感じたりします。
風はなぜ吹くのでしょうか。
風が吹くとなぜ涼しいのでしょうか。
図を使って、わかりやすく説明します。
それではよろしくお願いします。
風が吹く仕組み -キホン-
風は空気の流れです。
平穏なときには空気は流れません。
どこかだけ温かくなって、他のどこかは冷えてきた、
そんな場合を考えてみましょう。
まず知っておきたいことは、
『温められた空気は膨張する』ことです。
体積が増えるということは、密度が小さくなって、
浮かび上がりやすいということです。

まず、温められた空気は浮かび上がって、空で広がります。
温められた空気が浮かび上がってしまうと、
地面では空気が少なくなるので『低気圧』になります。
次に、反対に冷えた空気は落ちてきて、地表で広がります。
冷えた空気が落ちてくると、
地面では空気が多くなるので『高気圧』になります。
こうして、空気がたくさんある『高気圧』から、
スカスカの『低気圧』に空気が流れること、これが風の正体です。
海風と陸風
少し応用編として、海があった場合を考えてみましょう。
水は熱しにくく冷めにくい物質です。
陸は熱しやすく冷めやすい物質です。
昼間 -海風
晴れた日に海水浴にいくと、
砂浜は熱くて、海はひんやりしています。
陸は熱くなるのが速くて、
海は熱くなるのが遅いのです。
このように太陽がある昼間、
陸は熱く、海は冷たいです。
すると、図のように対流が起こり、
海風が発生します。

夜間 -陸風
夜になると、陸は冷めやすいですが、
海は冷めるのが遅く、まだ温かいです。
すると昼間とは逆に、図のように対流が起こり、
陸風が発生します。

おまけ: 風の強さと体感温度
風の強さは風の速さで表します。
風速が1m/s上がると、体感温度が1℃涼しくなると言われています。
[暑いとき]
自分のまわりの空気は、自分の熱でちょっと温かくなります。
風が無いと、この空気がどこにもいかないので暑く感じます。
風があると、この温めた空気が流れるので、
涼しい空気がまた自分のカラダに触れます。
すると自分の熱をまた放出できるので、涼しく感じます。
うちわで自分をあおぐのもコレです。
[寒いとき]
自分のまわりの空気は、自分の熱でちょっと温かくなります。
風が吹くと、せっかく温めたこの空気が流れてしまうので、寒く感じます。
洋服をたくさん着ていると、この暖かい空気の層を分厚くすることができます。
風を通さない素材なら、なおさらです。
冬の重ね着にはこのような空気の層を作る工夫がポイントです。
まとめ
風が吹く仕組みを、図をつかって簡単に説明しました。
温度に分布があるとき、空気に流れができることが原因でした。
また、風があると体感温度が下がる理由を説明しました。
この記事では風ができる理由をとてもシンプルに考えましたが、
実際にはいくつもの現象が複雑に起こった結果が、
いま吹いている風です。
最後までご覧いただき、
ありがとうございました。
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